読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

シナプスのすきま

若手舞台俳優オタクが語りたいだけ語るところ

ホストちゃんのことよくわかってない奴がとりあえず観てきた話

感想というかレポというか
※ホストちゃん名古屋栄編のネタバレちょっとだけあります



別に推しは出てないし過去の公演も知らないけど、一人で舞台「私のホストちゃん」観てきました。

観ようと思ったきっかけはTwitter。別の舞台で好きになった俳優さんが出演されてて、公演期間中度々ホストちゃんのことを呟いていた。写真も載せていた。そこに、私のド好みの顔と体格をした俳優さんが写っていた。しかも一人二人ではない。気になる俳優さんが何人もいた。
トドメは昔からのフォロワーさんたちの感想ツイ。観に行くことを勧められたわけじゃないけど、フォロワーさんたちの感想を見てたら、
へえ…あの人も出てるんだ…こんな人もいるんだ…企画とかあるの…?なにそれめっちゃ…

めっちゃ面白そうやん!!!

そんなわけで、軽率に大阪公演のチケットを取った。
ちょっと前に流行った「軽率に」っていう言葉、ずっとピンと来なかったけどやっとわかった。こういうのを軽率にって言うんだね!なるほどー!!

推しの出ていない舞台となると、自然に入ってくる情報というのがあまりない。何せ私のフォロワーさんの大半は同担さんだし。
一応自分で軽く調べてはみた、けどさぁ、公式サイトの人物紹介じゃ全然わからないんですけど!そのなんか二つ名みたいなアオリ文みたいなの本当に正確なの?!

結局なんだかよくわからないまま、キャストさんの半分はお名前も存じ上げないまま、20人のホストとかナンバーワン争奪戦とかVIPシートで口説きタイムとか断片的な情報だけを抱えて、私は客席に着いた。
通路側だ。ゴージャスシート後方だけど、オペラグラスなしでも結構よく見える。


幕が上がった。

そこにいたのは、20人の、イケメンの、

ラグビー選手。

ホストじゃねーのかよ!!!!!

めっちゃ混乱した。
なんで???だってホストちゃんって…いやなんで??????なんで20人のイケメンがホットパンツとハイソックスはいてんの???!!ああっ大好きなあの俳優さんの先月の出演作以来の生お膝がまぶしいってやかましいわ!!!

しかもさ、ホストちゃんって「舞台」じゃないですか。
ミュージカルって銘打ってない舞台を観るの初めてだったから知らなかったんだけど、

「舞台」でも歌って踊るんだね!!??!

ホストかと思ったらラグビーだった衝撃と、舞台だと思ったら歌って踊り出した衝撃が相まって本当に何がなんだかわからなくて、甘王さんが「人気は平等じゃない!」とかなんかホストちゃんらしいグッとくることを語っても混乱はおさまらなかったけど、現時点でのトップ10が発表されて我に返った。

あ、これホストちゃんだ。

ホストちゃんだ!ナンバーワンを目指してラブを貢ぐ舞台だ!!

安心したその瞬間から、ホストちゃんの世界にぐぐっと引き込まれた。
ホストかと思ったらラグビーだったけど、ラグビーだと思ったらやっぱりホストだった。アイドルだと思ったらホストだったし、血の繋がらない兄弟だと思ったらテレパシーで会話しだした挙げ句ネコだったし、裏社会のヤバいチンピラかと思ったら医者だった。あと、社長はママだしみんな母ちゃんがいなかった。
ずっと何が起こってるのかよくわからなかったがとにかく、めっちゃ笑った。笑いすぎて涙が零れてきてびびった。なんだこれ。なんだこれ!?

ママぁー!!ママぁー!!!と言っていたら1幕が終わった。

うん。改めて書いて見てもわけがわからない。
全然難しい話じゃないのに、一回観ただけじゃわけがわからない!!

なんでママなの!!?

1幕が終わって、休憩に入ったとたんお客さんたちが一斉に席を立った。猛烈な勢いでロビーに人が押し寄せる。
通路側の席だったので「あ、やばい」と察した私もすぐに席を立ち、行き先もわからず群衆に続く。後ろからもどんどん人が来る。おいおいこれは何事だ!?
ロビーに出た。前を行く人々が吸い込まれていったのは物販の列。
そして、一心不乱にくじ引きの箱みたいなのに手を突っ込む人々。

わかった、ラブだ。
あのお客さんたちはパンフやブロマなど元々買うつもりだったグッズはもうとっくに揃えている。あのくじ引きみたいなのはたぶん何が出るかわからないやつだし、RPGでいうところのやりこみ要素だろう。
それそのものよりあの人たちの欲しいのは、ラブ。今さっき見た1幕で盛り上がり、推しにナンバーワンを獲って欲しいという熱い情熱がぐらっと沸き上がった、その勢いそのままに貢ぐためのラブ

なんかよくわからなかったけど、とにかく物凄い熱量を感じた。
これがホストちゃん。これがホストちゃんを愛したお客さん!

…いや本当のところはわからないし、もしかしたら本当に開演前にグッズを買い損ねただけなのかもしれないけど。

さてロビーに出た私はと言うと、あのまま物販の列に並んだら邪魔になる気がしたので、トイレの列に並んでみた。そしたら思いがけず階下の関係者通路みたいなところにあるトイレに行けたので、なんか満足した。
トイレの帰りに物販で、元々好きな人と、1幕で一番凄いと思った人のブロマイドを買う。もらったラブは時間切れでこの公演では使えなかった。これってどうしたらいいのかなあ。

さて、2幕。
特に誰にもラブを投じていない私が祈るのは、この公演でナンバーワン企画が立ち上がっていた人が無事に一位を獲ることのみだった。
この頃には私もこのわけのわからない作品に慣れてきて、甘王さんが「息子は一番人気のある奴だ!」とよくわからないことを言っていても「なるほど、そうか!」と普通に納得していた。
…いやそんなわけあるか!DNA鑑定だけでええやろ!!

時が来て、順位が発表される。
一位は…企画の人だった!
おおお!良かった~~~~!!
と、推しが一位になったわけじゃないのになぜか溢れ出る涙に自分で驚いた次の瞬間、劇場がライブ会場になった。

何が起こってるのかわからなかった。
とにかくそこはライブ会場だった。
ピンク色のペンライトがきらめき、歌に合わせてコールを打つ、紛う事なきライブ会場だった……。

ペンライトの光を眺めながら、私は考えることをやめた。

思考停止してとにかく手拍子をした。
通路をホストたちが歩いてくるので、反射的に手を出したら何人かハイタッチしてくれた。

そしてラストで、ひとつの家族が生まれた。

そのあとカテコとかアンコとか色々あって、幕が降りた。
あっという間の3時間だった。

よくわかってないままとりあえず観たホストちゃんだったけど、やっぱりよくわからなかった。最初から最後まで何が起こってるのかわからなかった。
わからなかったけど、これだけは言える。

めっちゃ面白かったので、気になってる人は観た方がいいです!!